
SI
私たちが考えるソフトウェア構築現代の「システム構築」に求められる新たな価値とは
「働き方改革」による生産性向上の取り組み、国を挙げてのDXの推進、IT技術の進化と複雑化など、時代の変化と共にソフトウェア関連のビジネスは大きな発展を遂げてきました。
こうした背景から、システム構築における最重要ポジションであるシステムインテグレーター(以下SIer)に求められる役割や価値も日々変化しています。従来SIerが得意としてきた大規模なスクラッチでのシステム開発のニーズは減少し、クラウドやSaaS製品など個社別の業務課題にフィットしたサービス選定などが求められるようになりました。さらに、システムの一部を開発・導入して終わるのではなく、企業の業務改善を戦略設計から支援する企業の事業創出や業務改善を戦略設計から推進し、それらに合わせたシステムを構築、さらにはその後の長期に渡る事業拡大まで価値を提供し続ける事業が新たな価値として評価されています。
しかし多くのIT企業は顧客の要望に沿った受託開発サービスの提供が主流になっており、このようなコンサルティング型のサービスを提供できる企業は限られています。特に近年は、システム導入以前の課題発見や戦略立案が企業の成功を左右する重要な要素となっています。そのため今後は「上流から参画し企業の課題を解決する」アプローチの重要性がより高まるでしょう。
こうした時代の要請に応えるべく、ネバーマイルは、物流業界の企業を中心に、上流工程から一気通貫でのソフトウェア構築を行っています。企業が抱える課題はそれぞれに異なるため、各社に適した技術・手法を用いて、一社一社にフィットしたサービスを提供します。
一般的に『システム構築』という言葉は、既存システムの改修や受託開発の印象が強いですが、私たちは単なるシステム導入にとどまらず、業務プロセスの最適化やお客様のビジネスの新たな価値創出までを視野に入れています。そのため、より包括的な意味を持つ『ソフトウェア構築』という言葉を使用しています。

真のDX推進を求められるソフトウェア関連ビジネス
国を挙げたDX推進に伴い、経済産業省が2018年のDXレポートで指摘した「2025年の崖」。この内容を受け、レガシーシステムの刷新や複雑化したシステムの統合など、DXに向けた動きが各業界で加速しています。
たとえば物流業界では、2024年に働き方改革関連法による「物流の2024年問題」が大きく取り上げられました。ドライバーの勤務時間の厳格化による収入減少や、それに起因する労働人口の流出が深刻な課題となっています。こうした問題の解決の一助として、物流業界におけるDX推進への期待が高まっています。
ここで誤解されやすいのが「DX」の定義です。多くの人は単なるシステムの刷新や最新技術の導入をDXと認識し、ほんの一部のデジタル改革に目を向けてしまいがちです。その結果、表面的なシステム刷新だけで満足してしまう企業も少なくありません。しかし本来「DX」とは、企業のビジネスモデルや顧客体験、企業文化に新たな価値を生むための改革全般を指します。ITはDX推進の中心的な要素であり、企業変革を支える基盤でもあるのです。
ITを用いた業務の改革は、個々の企業活動を改善するだけでなく、業界全体の発展を促進します。私たちは表面的なデジタル改革ではなく、DX推進の戦略的なパートナーであることが、現代のソフトウェア関連のビジネスを行う企業に求められる重要な役割だと考えています。

SI(システムインテグレーター)業界で改善していきたいこと
これまで述べたように、SI業界が今後も発展を続けるためには、DXの本質的な理解と実践が不可欠です。その実現のためには、顧客の経営課題・業務課題を理解した上での提案ができる、専門的な知識や経験を持つ支援者の存在が必要です。単なる受託開発の発想から脱却し、「このシステム導入により何が実現するのか」「どのような価値を創出できるのか」を考えられる人材の育成が必要です。
企業のDXを推進するにあたっては、日進月歩で進化するIT技術に顧客企業の社内エンジニアのスキルが追いついていないという現状もあります。この問題には、特定のベンダーに依存しがちなSI企業のビジネスモデルも大きく影響しています。AIやクラウド、セキュリティなどの分野に対応できる専門人材や、最適な技術選定を可能にするノウハウの不足も顕著です。
SI業界で優秀な人材を抱えるためには、「多重請負構造」も改善すべきことのひとつです。現在は多くの案件で、一次請けの受託型企業から二次、三次請けの受託型企業へとシステム構築の一部を切り出し委託を行っています。優秀で本当にスキルのある人材が下請け側に周り、本来の価値を発揮できないことが、「多重請負構造」の課題だと考えています。
ネバーマイルが解決できること
ネバーマイルは物流業界を中心に数多くの企業様を長く支援してきており、その知見をもとに上流から一貫したソフトウェア構築のサービスを提供しています。一部工程のみの開発やパッケージ導入ではないからこそ、お客さまの真の課題を解決し、ビジョンを実現するための提案が可能なのです。
また、特定の技術やベンダーにとらわれないという柔軟なソフトウェア構築思想を実現しています。お客さまの課題解決に必要だと判断すれば、過去に経験がない新技術やツールの導入にも積極的に取り組む環境です。こうした提案の幅広さが、エンジニアの技術力だけではなく、提案力や顧客との信頼関係を構築していくスキルなどの総合力の向上につながります。
このため、ネバーマイルはお客様との直接契約以外での取引はありません。このビジネスモデルは、本当に「よいもの」を作るために、技術的な選択肢やアーキテクチャの決定に関与しやすく、より本質的な価値を提供できたり、直接やり取りすることで、ビジネスの課題やビジョンを深く理解し、長期的な関係を築きやすいという利点があります。
企業と直接コミュニケーションをとりながら要望を丁寧にヒアリングし、課題解決のパートナーとして伴走していく当社の姿勢は、お客さまから高い評価をいただいており、創業以来長期にわたり信頼関係を築いているお客さまが多数います。今後も特定の業界に限定することなく、ときにはシステム構築の枠を飛び越えながらも、企業の課題解決と業界全体の発展に貢献していきます。
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