
Kuwabara Hiroaki
桑原裕哲現場が好きなエンジニアが、手ごたえを感じられる仕事がある

プロフィール
取締役CTO
東京都出身。上智大学理工学部卒業後、SES企業でエンジニアとしての経験を積む。2020年、ネバーマイル創設を機に、副業としてシステム開発・構築に携わり、2022年に社員として入社。エンジニアとしてネバーマイルの草創期を支え、2024年より現職。

信頼感が転職への背中を押した
―ネバーマイルに入社した経緯を教えてください。
代表の深作とは10年来の付き合いで、入社前には同じプロジェクトに関わっていた経験がありました。その時の強烈なストイックさが印象的で、深作と一緒に仕事をしたいと思っていました。そんな折、深作からネバーマイルを起業する話を聞き、システムの開発や構築をメインの事業にするのであればエンジニアは必要だろうと、副業で手伝うようになったのです。
手伝い始めたら案件は増えるしやることも多い。もともと入社する前提で手伝っていたこともあり、「もう入るしかない」と流れるように社員になったのが2022年でした。
当時の私の本業はSES企業のエンジニアです。お客さま先で先方の開発チームと一緒にシステム構築などを行っていました。一定のやりがいを感じてはいましたが、所属していた企業への帰属意識はそんなに高くはなかった。プライベートでは、子育てに手がかからなくなり自分の時間に余裕ができた頃で、転職へのタイミングが合っていたと言えますね。
―家族を背負っての転職に不安はなかったですか?
なかったですね。今の時代、絶対つぶれない会社なんてないと思っています。どこの会社にいてもいろいろなリスクがある。それよりも自分が会社に対してどんな価値を提供できるのかが大事だと思っています。
だからネバーマイルへの入社を検討していた時期も、「自分には何ができるのか」「深作と一緒に仕事をする意味は何なのか」を考えていました。私が社員になっても、成果が出せなければ何の意味もないですから。
ただそんな答えのないことに思いを巡らせるより、深作の人間性、存在感、周囲との関係づくりなど、自分が見て来たものを総合して感じる深作への信頼感が強かったのは事実です。またネバーマイルを手伝ううちに、ゼロから1つずつ積み重ねて新しいものを作り上げる職場環境にもひかれました。
ネバーマイルが目指すものを具体化するために、現場でしっかりエンジニアの役割を果たしたいと思って入社し、今にいたります。
エンジ二アにとって経験の量と幅が広がる環境
―ネバーマイルはエンジニアにとってどんな会社だと思いますか。
ネバーマイルの業務はコンサル的な仕事も含めて、チーム数名でタッグを組んで対応します。業務委託の方やオフショアのパートナーとも連携しており、会社の規模に対しては案件の規模が大きく、数も多いという印象です。そのため、エンジニアにとっては経験の量や幅を広げる機会が多いと思います。
例えばシステム構築では、要件定義からリリース後の保守といったすべての工程を、1人のエンジニアが担当します。物流業界に強く、配送管理システムやTMSの実績が豊富ですが、アセットマネジメントに関わる金融系や、基幹システムやEDI系システムの案件も増えています。
―1人のエンジニアが担当する仕事量はどれくらいでしょうか。
業務の量は決まっていません。例えば私は、メインで関わるプロジェクトを3つ任されています。保守や、サポートやアドバイスといった小さな業務を含めると並行して稼働している案件は10件ほどです。
多いと感じるかもしれませんが、メンバー各人の力量やポテンシャルに少しストレッチをかけるくらいの内容で業務量は調整されていますし、アサイン前に必ず担当エンジニアに「打診」という形で説明があります。ハードですが、プロジェクトを遂行した後には必ず大きな飛躍があると感じますね。
私はエンジニアとして、案件に対して必ず何かしらの答えを出すことを重視しています。そのために必要なのは、日頃から新しい技術や知識を身に付けること。そのベースとなるのが実践的な経験値を増やすことだと思っています。だからネバーマイルの環境はエンジニアにとってチャンスが多いものだと実感しています。
―チャンスが多い環境で、桑原さん自身はどういったやりがいを得ましたか?
私はネバーマイルに入って初めて、開発・構築管理やインフラ領域のプロジェクトに携わりました。お客さまの課題やプロジェクトのテーマを元に構築の計画から任されたのですが、初めての領域のため完成形がイメージできず、どう組み立ててよいものか苦悩することもありました。
しかしネバーマイルのエンジニアの仕事は、自分の強みとして持っている知見をフル活用してベースとなるものを作ること。そして自分に足りない知見を学び、周囲から集め、組み合わせて、お客さまにベストな形でお届けするまでやりきることです。自由度が高くやりがいがある分、納品責任も重いことを同時に痛感します。
悩んだ時は開発・構築チームのメンバーに頼りながら前に進めますし、私も一緒に考えます。しかしそれ以前に、個人の力や粘り強さ、頑張りを十二分に発揮することが必要で、仕事は厳しいです。
しかし厳しいからこそ、作っているものができあがってくる楽しさや、テストをパスして作ったものの全貌が見えてくるうれしさは、他では得られないほどの大きさがあります。個人的にはリリースが一番ドキドキするので、最後まで力が抜けないのですけれどもね。

エンジニアにとってフェアな環境がありがたい
―ネバーマイルの開発・構築チームの展望をお聞かせください。
私は昨年CTO(Chief Technology Officer)の役職に就きました。ただ開発・構築チームが担っているのは収益の根幹なので現場に注力することが多く、なかなか経営的な視点での開発チームづくりに着手できていませんでした。今期からは、深作をはじめメンバーと話をしながら組織づくりにも着手しています。
具体的には、人が増えることを見据えた開発環境の整備。例えば開発標準のテンプレ化です。よくある取り組み項目ですが、配送管理や運送管理の案件に多く携わっているネバーマイルだからこそできる汎用化というものがあります。これからエンジニアの人数を増やして自社開発が増えることを考えると、開発工数の削減などにも資する内容です。
他には、現在お手伝いをしてくれているベトナムの方を含めたベトナムの開発チームの強化も計画しています。ネバーマイルは2025年度中にベトナムオフィスを開設予定で、私も注力する予定です。
開発者だけでなく、これから仲間になってくれる構築技術者、設計者などすべての技術者をどのようにまとめるか、どうしたら活躍してもらえるかといった環境づくりも課題です。新しく入ってきた人とも一緒に考えながら作っていければいいなと考えています。
―最後に、ネバーマイルへの入社を検討しているエンジニアに伝えたいことはありますか。
私は気持ちを表現したり自分をアピールしたりするのがあまり得意ではなく、現場が大好きなエンジニアです。その視点で間違いなく伝えられるのは、ネバーマイルは社員にフェアな環境だから働きやすいということです。
鍵になるのはストレートなコミュニケーションだと思っています。私は空気を読むのが苦手なので端的に言ってもらいたい。いいことだけでなく、ダメなこともダメと伝えてほしい。それをネバーマイルのメンバーはみなできていると思うんです。
それも人の話をまずは受け止め、それから自分の意見をきちんと伝えてくれる。これはネバーマイルのカルチャーとして根付いている気がしています。
とくに代表の深作は、あとくされなくはっきり、正しく伝えることを信条としているため、常に端的な意見がもらえ、仕事の方向がつかみやすい。一方で深作からエンジニアへの質問も多いので、ちゃんと答えられないといけない。いい意味で、会社とエンジニアは対等な関係です。
ネバーマイルに入って、エンジニアにとって会社がフェアであることが、いかに重要かを実感しています。
